夜尿症について
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【夜尿症のタイプについて】
 夜尿症の治療を行う時に一番大事なことは夜尿症のタイプ分けを正確に行なうことで、これによって最善の治療法を選ぶことができます。
(1)多尿型夜尿症
 睡眠時膀胱容量を上回る尿が夜間睡眠中に造られて夜尿が生じるタイプの夜尿症です。夜尿のない児は、膀胱が尿でいっぱいになったという情報が神経を介して大脳に伝わると、尿意を感じ自分から起きてトイレに行き排尿します。一方夜尿症児は、膀胱がいっぱいになったという情報が大脳に伝わっても、睡眠が深く尿意を感じることが出来ず、布団の中で排尿(=失禁)してしまいます。このタイプの発生原因は大きく2つ考えられます。
1)水分過剰摂取した場合
 夜尿の原因となる過剰水分摂取は夕食から就寝までの間に飲んだ水分の合計量が大きく関係しています。ただし夜尿のない子は例え就寝前に水分をコップ1〜2杯飲んでも夜尿をしません。これは抗利尿ホルモンによる抗利尿作用によって尿量が少なくなる為。しかしこれがコップ3杯以上に増えると、膀胱容量を超えてしまい失敗する可能性が出てきます。
2)抗利尿ホルモン分泌低下がある場合
 もし抗利尿ホルモンが夜間睡眠中に分泌が悪くなると夜間睡眠時も昼間と同様に薄い多量の尿が造られることになり、結局膀胱容量を上回った尿が造られ夜尿が起こるのです。
(2)膀胱型(膀胱容量低下型)夜尿症
 夜間睡眠時に膀胱容量が低下し、十分量の尿を膀胱に溜められないために起こるタイプの夜尿症です。この原因は完全には解明されていません。
1)過活動膀胱
 蓄尿と排尿の相反する生理的機能は主に自律神経(交感と副交感神経)によって調節されています。実際には排尿は副交感神経により、蓄尿は交感神経によりそれぞれ調整されています。
 膀胱排尿筋が過敏に活動する(排尿筋過活動と言います)と同性同年齢の子に比べて睡眠時膀胱容量が明らかに小さい場合があります。膀胱に尿が十分量溜まる前に早期に収縮してしまい、膀胱容量の低下を招きます。1回夜尿量が少ないのが特徴です。
2)不安定膀胱
 膀胱に尿が溜まると副交感神経の作用によって膀胱が収縮して排尿の準備が進みます。膀胱に尿が少し溜まった時点で収縮が起きると頻尿になり、日常生活に支障をきたす事になるので、生理的には膀胱が尿である程度溜まるまで副交感神経の活動を大脳が抑制し、安定した蓄尿が維持されます。この大脳による抑制が未熟で不十分だと、一時的な軽微な膀胱の収縮が発生し、一部の尿が排泄されてしまいます。いわゆる『ちびり』として観察されます。このように抑制が不十分で収縮することを無抑制収縮と呼び、この様な膀胱を不安定膀胱と呼んでいます。不安定膀胱は実は誰でも経験していることで、幼児期には皆この状態にあります。
(3)混合型
 これは(1)と(2)が合併したタイプです。つまり夜間尿量が多く、睡眠時膀胱容量が低下したタイプです。実際にはこのタイプの夜尿症が圧倒的に多いものと思われます。
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