夜尿症について
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【夜の習い事の問題点】
 『生活指導について』の中の『水分制限について』で説明したように、夕食終了から就寝までの時間(以後、夕食ー就寝時間とする)は最低2時間30分、出来れば3時間の間隔を空けるのが良いことを説明しました。実際に数多くの患者さんを診ていると、この間隔の重要性さが解ります。たかが1時間と思われるでしょうが、2時間と3時間の間隔の差は非常に大きなものになります。例えば2時間の間隔では毎日夜尿をしていても、3時間にした途端に夜尿がほとんど消失することもあるのです。夕食ー就寝時間を2時間30分から3時間にすることは夜尿症の治療の原則とも言うべきことで、これを短くすると必ず治りが緩慢になり、年単位で治癒が遅れます。
 以上のことをふまえて『夜の習い事の問題点』について考えてみましょう。
習い事にもいろいろあって、① 運動でないもの:学習塾・ピアノ・そろばん・習字等、
② 運動:サッカー・野球・陸上・テニス・空手・柔道・剣道・バレー等 があります。
① は汗をかかないので、夕食を習い事に行く前にしたりして調節は可能です。
問題は ② です。運動の質や量によって大量の汗をかく場合には電解質の入った水分を補給する必要があります。この際、出て行った水分の量を調べることが出来れば、同量を補えば良いことになります。運動の前後で体重をグラム単位まで細かく計測出来れば、汗で出て行った大体の水の量がわかり、同量を水分摂取で補うことは出来ます。しかし実際にはグラム単位まで計測出来る体重計は身近に置いていないでしょう。さらに食事という大きな問題を抱えています。食事の内容にもよりますが、いくら水分制限を行なっていても、食べ物の中にはかなりの水分が含まれているのです。運動が終わって帰宅する時間は様々でしょうが、大体が8時頃遅いと9時頃になってします。その後に夕食となると、最初の原則が守れないことになり、薬を使用しても夜尿を消すことは出来ません。運動する前に夕食を済ませるということも考えられますが、お腹を膨らました状態で激しい運動をすることが果たして許されることでしょうか?
 夜尿症を治すということは大変な制約と作業を必要とします。『二兎を追う物は一兎をも得ず』と言います。習い事と夜尿症治療の両立が難しいとなれば、最終的にどちらかを選択しなければなりません。
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